高速道路の逆走事故を防ぐために|逆走しないための注意点・遭遇時の対処法を徹底解説

高速道路の逆走事故を防ぐために|逆走しないための注意点・遭遇時の対処法を徹底解説

近年、高速道路における逆走事故が全国で相次いでいます。
逆走と聞くと高齢ドライバーをイメージしがちですが、実際には40代・50代の現役世代による逆走事例も発生しています。

この記事では、「高速道路で逆走しないための注意点」「万が一自分が逆走してしまった場合の対処法」「逆走車両に遭遇した場合の対処法」について詳しく解説します。
大事故を防ぐために、ぜひ知っておきましょう。

1. 高速道路の逆走事故の現状と特徴

近年、全国各地で高速道路の逆走事故が報告されています。
警察庁の発表によると、逆走事案の年間発生件数はおよそ200〜300件程度で推移しており、そのうち重大事故に至るケースも少なくありません。

特徴としては、

  • 逆走ドライバーの約7割が高齢者(65歳以上)

  • 逆走開始地点はインターチェンジ(IC)付近が多い

  • 夜間や早朝に多く発生している などが挙げられます。

しかし近年では、40代や50代といった比較的若いドライバーによる逆走も発生しており、「高齢者だけの問題ではない」ことが明らかになっています。


2. なぜ逆走が起きるのか?主な原因とは

高速道路で逆走が起きる原因には、次のようなものがあります。

  • インターチェンジ(IC)やジャンクション(JCT)での道の間違い

  • ナビゲーションの誤案内や誤解

  • 慣れない道路での焦り

  • 飲酒や体調不良による判断力の低下

  • 逆走していることに気づかない(認知症傾向など)

特に出口と入口が交差しているタイプのIC(立体交差でない場合)では、間違って進入しやすい構造になっていることもあり、注意が必要です。


3. 高速道路で逆走しないために注意すべきポイント

IC・JCTでは標識にしっかり注意

インターチェンジやジャンクションでは、進行方向を示す標識が必ず設置されています。
特に「進入禁止」「出口」などの標識に注意し、進む方向を再確認しましょう。

ナビ任せにしすぎない

カーナビが「次で降りろ」と指示していても、現場の標識や車線誘導が違っていれば、現地の案内に従うことが基本です。
ナビゲーションの誤案内を過信しない意識が大切です。

体調管理を徹底する

体調不良時は判断力が鈍るため、無理な運転は控えましょう。
十分な睡眠をとり、長距離ドライブでは適度に休憩をはさむことも重要です。


4. もし自分が逆走してしまったら?正しい対応方法

万が一、高速道路で逆走してしまった場合は、以下のように行動してください。

  1. すぐにハザードランプを点灯し、減速

  2. できるだけ路肩に寄せて停止する

  3. 車外に出ず、車内から110番通報する

高速道路上で車外に出るのは非常に危険です。
警察に連絡して、指示を仰ぎましょう。

また、慌ててUターンを試みるのは絶対にやめましょう。さらなる事故を招く危険があります。


5. 逆走車に遭遇したときの対処法

高速道路で逆走車に遭遇した場合、次の行動を取りましょう。

① まずはスピードを落とす

逆走車両と正面衝突を避けるためには、速度を落とすことが重要です。
追い越し車線(右側車線)にいる場合は、すみやかに走行車線(左側)へ移動しましょう。

② ハザードランプを点灯

後続車にも危険を知らせるため、ハザードランプを点灯してください。

③ 可能ならサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)に避難

逆走車が近くにいる場合は、SAやPAに一時避難するのも有効です。
本線上で逆走車を避けようとして急な車線変更をすると、二次事故につながる恐れがあるため注意しましょう。


6. 逆走を防ぐためにドライバーが心がけたいこと

逆走を未然に防ぐためには、日常的な心がけが重要です。

  • 運転前にしっかりルートを確認する

  • 体調が悪いときは運転を控える

  • 高齢になったら定期的に運転技能をチェックする

  • 家族が高齢者の場合は運転状況を見守る

最近では、自動車メーカー各社が逆走検知機能付きのカーナビやADAS(先進運転支援システム)を搭載し始めています。
こうしたテクノロジーの活用も一つの手です。

7. 高速道路逆走に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 高速道路で逆走してしまうと、どんな罰則がある?

高速道路で逆走行為をすると、「通行区分違反」となり、

  • 反則金:普通車で6,000円(大型車は7,000円)

  • 違反点数:2点加算
    となります。
    さらに、逆走による重大事故を引き起こした場合は、**刑事罰(過失運転致死傷罪など)**が問われる可能性もあります。

Q2. 逆走はどの時間帯に多いの?

統計によると、逆走事案の発生が多いのは

  • 深夜帯(0時~5時)

  • 早朝帯(5時~7時) です。
    この時間帯は交通量が少なく、運転手の集中力も低下しやすいため、注意が必要です。

Q3. 高齢者の家族が運転を続けている。逆走防止のためにできることは?

家族が高齢ドライバーの場合、以下を意識しましょう。

  • 定期的な運転技術の確認(運転免許センターでの適性検査など)

  • 高齢者向け運転サポート機能付きの車(逆走警告機能・誤発進抑制など)への乗り換え

  • 場合によっては運転免許返納も視野に入れる

「運転できるか」ではなく、「安全に運転できるか」を基準に考えることが重要です。


8. 実際に起きた逆走事故例【注意喚起】

事故例①:80代男性、インターチェンジでUターンして逆走

2025年3月、関東地方の高速道路で、80代男性が出口を通り過ぎた後、IC内でUターンして本線を逆走する事案が発生しました。
逆走を目撃した他のドライバーの通報により警察が出動し、大事故は未然に防がれましたが、一歩間違えば多重事故につながる危険なケースでした。

【ポイント】
→ インターチェンジ付近での道間違いは焦らず、次のICまで進みましょう。絶対にUターンしてはいけません。


事故例②:40代男性、交差点型ICから逆走進入

同じく2025年春、別の高速道路では、40代男性が出口と入口が交差点で交わるタイプのICで誤進入し、逆走を始める事故が発生しました。
深夜帯で交通量が少なかったため衝突事故には至りませんでしたが、本人は「ナビの指示を見誤った」と供述しています。

【ポイント】
→ ナビだけに頼らず、現場の標識や進入禁止の表示を必ず目視確認しましょう。


事故例③:地方高速道、逆走車と正面衝突で死亡事故

2024年末、地方都市の高速道路で、70代女性が逆走し、対向車線を走っていた20代男性の車と正面衝突。
双方の車両は大破し、20代男性が死亡する痛ましい事故となりました。

【ポイント】
→ 高速道路での逆走は、自分だけでなく、無関係の第三者の命を奪う結果になりかねません。

【まとめ】

高速道路での逆走は、ドライバー一人ひとりの「正しい知識」と「慎重な運転」で防ぐことができます。
特に、

  • IC・JCTでの標識確認

  • ナビへの過信を避ける

  • 体調管理

  • 高齢者運転への見守り を意識することが重要です。

また、逆走に気付いたときや逆走車に遭遇したときは、冷静に安全行動を取ることが命を守るカギとなります。

高速道路を安全に利用するため、今日からできる対策をしっかり実践していきましょう!