
【2025年版】車の暖気は必要?エンジン保護・燃費・最新車種の正しい暖気方法を徹底解説
冬の朝になると、多くのドライバーがふと疑問に思います。
「最近の車って暖気って必要なの?」
昔は「エンジンを温めてから走り始めないと傷む」と言われ続けてきましたが、2025年現在、車の技術は大きく進化しています。電子制御、合成オイル、インジェクション化など、昔の常識が通用しないほど車は賢くなりました。
とはいえ、凍える冬の朝にエンジンをかけた瞬間から走り出すのは、なんとなく不安…そんな気持ちを抱える人は多いはず。
この記事では、
- 暖気が必要な場合・不要な場合
- エンジンが傷むと言われる理由
- 燃費やバッテリーへの影響
- 最新車種の最適な暖気時間
- やってはいけない冬のアイドリング行為
- EVやハイブリッド車の暖気事情
- 2025年版の正しい暖気ステップ
などを、できるだけ噛み砕いて、わかりやすく、口語調で徹底解説していきます。
■ 結論:2025年の車は「長い暖気は不要」。ただし“ゼロ”はNG
まず先にズバッと結論から。
2025年の車は長い暖気は不要です。
とくに、
- ガソリン車(インジェクション)
- ターボ車
- ハイブリッド
- EV(電気自動車)
これらはコンピュータ制御が超優秀なので、昔のような「5分〜10分の暖機運転」は時代遅れ。
ただし、暖気ゼロで走り出すのもNG。
最低でも以下の状態になるまで待つべきです。
- エンジン回転が落ち着く(高回転が収まる)
- フロントガラスの曇り・凍結が除去される
- エンジンオイルが各部に行き渡る(約30秒〜1分)
つまり、「30秒〜1分のミニ暖気 + 低負荷での走行開始」が最もベスト、ということになります。
■ 昔は暖気が必須だったのに、今は不要と言われる理由
ここが一番気になるところだと思います。昔は「暖気しないとエンジンが壊れる」と教わりましたよね。なぜ時代が変わったのでしょう?
1. キャブレター → 電子制御インジェクション(EFI)に進化した
昔の車は燃料を機械的に霧状にする「キャブレター」方式でした。寒いと燃料が気化せず、エンジンがうまく動かないため、暖気で温める必要があったのです。
しかし現代の車は、ほぼすべて電子制御のインジェクション方式。コンピュータが燃料と空気を最適に調整してくれるので、寒さによる不調がほぼありません。
2. オイル性能の向上(0W-20など低温対応オイル)
現代のオイルは低温流動性が高く、エンジン始動直後でも素早くエンジン内部を潤します。昔は5分温めないとオイルが広がらなかった…なんていう時代がウソのように変わりました。
3. エンジンのクリアランスが最適化された
金属が温度で膨張する性質に合わせて、最新エンジンは「冷間時のクリアランス」もコンピュータ制御で最適化されています。暖気しなくても壊れにくいように最初から設計されているわけです。
■ とはいえ「暖気ゼロは危険」その理由
では、なぜ「暖気ゼロはNG」と言われるのでしょうか?理由は3つあります。
1. エンジンオイルが全体に行き渡る前に高負荷をかけると摩耗する
始動直後のエンジン内部はオイルが薄く、金属同士の摩擦が大きくなりがちです。完全暖気ではなくていいものの、最低30秒は待ちたい理由がこれです。
2. 走り出してすぐ高回転になるとエンジンに負担
冬の始動直後は回転数が高くなり、アクセルに対する反応も過敏。走り出してすぐ高回転になるとエンジンにストレスが掛かります。
3. フロントガラスが曇っていると事故リスクが激増
暖気は「視界確保」を目的にするのが現代の主流。曇ったまま運転するのは本当に危ないので、暖気ついでに曇りを取るのは大事です。
■ アイドリング暖気のデメリット(ここ重要)
「暖気は良いことしかない」と思われがちですが、実はデメリットも存在します。
● 1. 燃費が悪くなる
当たり前ですが、アイドリング中は0km/L。燃料だけ消費します。
● 2. カーボンが溜まりやすい
低回転のまま長時間暖気すると、不完全燃焼になりやすく、カーボン(燃えカス)が溜まりやすくなります。
● 3. 騒音・環境的にも問題がある
住宅地だと苦情の原因に。環境意識の高まりもあり、世界的に「長時間のアイドリングはNG」という流れです。
■ 最新車種別:暖気は必要?(2025年版)
ガソリン車(インジェクション)
→ 長い暖気は不要。30秒〜1分でOK。
ターボ車
→ 冷間時はターボに負荷がかかるため、1分の暖気+低負荷走行がベスト。
ハイブリッド車
→ 暖気はほぼ不要。エンジンが自動で最適制御されるのでユーザー側の操作は不要。
EV(電気自動車)
→ 「エンジン暖気」は不要。ただし、
- バッテリーの性能低下
- 航続距離の減少
- ヒーターの消費電力
など、別の問題があるのでプレコンディショニング(事前暖房)が推奨される。
■ 【2025年版】正しい暖気のやり方(保存版)
① エンジン始動後、30秒〜1分だけ待つ
高回転が落ち着くのを確認。オイルの行き渡りを待つイメージ。
② 走り出しは「ゆっくり・低回転」
暖気の本番は走行中です。2〜3分は2,000回転以下を意識。
③ ガラスの曇り・霜は完全に取る
視界不良のまま発進は危険すぎるので必ずクリアに。
④ 強すぎる暖房は逆効果
最初は「デフロスター(曇り取り)」から。暖房MAXはエンジンに負担。
■ 「絶対にやってはいけない暖気行為」ベスト5
- 10分以上のアイドリング暖気
- アクセルを煽りながらの暖気
- 凍ったリアガラスを無視して出発
- 暖房MAXで無理やり温める
- エンジンが不調なのに暖気でごまかす
これらは車にも燃費にも環境にも悪影響しかないのでやめましょう。
■ 冬の燃費が悪くなる理由と改善テク
冬はどうしても燃費が落ちます。理由は以下のとおり。
- エンジンが温まるまで濃い燃料を使う
- タイヤの空気圧が下がる
- オイルの粘度が上がる
- 暖房で電力を使う
- 雪道+低温で抵抗が増える
改善するには:
- タイヤ空気圧を0.2〜0.3高めに設定
- 5W→0Wなど低温対応のオイルに切り替える
- 無駄な暖房を控える
- 短距離移動を避ける
■ よくある質問(Q&A)
Q:暖房が温まるまで走りたくないけど、暖気で温まる?
A:アイドリングではほとんど暖まりません。走行してエンジン負荷がかかってから温まります。
Q:1分以上暖気したらダメ?
A:ダメではないですが、燃費が悪くなるのでおすすめはしません。
Q:古い車(平成初期以前)はどうする?
A:キャブ車は暖気必須。3〜5分は温めないとエンジンが不調になります。
■ まとめ:2025年の車は「短時間暖気+低負荷走行」が最も正しい
要点をまとめるとこうなります。
- 長い暖気は不要(時代遅れ)
- でも暖気ゼロもダメ(30秒〜1分は必要)
- 走って暖めるのが現代の正解
- 曇り取りが暖気の本来の目的
- EVは暖気不要だがプレコンディショニングは推奨
2025年の最新事情を踏まえると、暖気は「必要だけど昔より短い」という結論に落ち着きます。
この記事を読んだあなたなら、もう冬の朝に迷うことはありません。車にもお財布にも優しい正しい暖気をして、快適なドライブを楽しみましょう!






