平日の夜、冬が少し緩んだと感じた瞬間

平日の夜、冬が少し緩んだと感じた瞬間

平日の夜、
いつも通り家を出た。

特別なことがあるわけじゃない。
気分がいいわけでもない。

ただ、
外に出た瞬間、
少しだけ違和感があった。

寒いはずなのに、身構えなかった

2月の夜は、
寒いのが当たり前だ。

これまでは、
ドアを開ける前に、
無意識に身構えていた。

でも今日は、
それがなかった。

寒い。
でも、
思っていたほどじゃない。

数字じゃなく、感覚の話

気温が上がったわけじゃない。
天気予報を見たわけでもない。

ただ、
身体がそう感じた。

「冬、少し緩んだかも」
そんな感覚。

理由は、
説明できない。

2月後半の夜は、こういう瞬間がある

2月の後半になると、
こういう夜が、
たまに混ざってくる。

ずっと同じだと思っていた季節に、
ほんのわずかな隙間ができる。

それは、
はっきりした変化じゃない。

気づいた人だけが、
気づく程度のものだ。

だから、車に乗る

この感覚を、
確かめるために、
車に乗る。

春を探したいわけじゃない。
前向きになりたいわけでもない。

ただ、
今日の夜の温度を、
もう少し感じたかった。

走り出すと、空気が違う

窓越しに入ってくる空気が、
少しだけ柔らかい。

冷たいけど、
刺さらない。

この差は、
ほんのわずかだ。

でも、
確かにある。

気持ちも、同じように緩んでいる

寒さだけじゃない。

気持ちのほうも、
少しだけ緩んでいる。

張りつめていたわけじゃない。
でも、
力が抜けた感じがする。

前向きにならなくていい変化

変化というと、
前向きとか、
始まりとか、
そういう言葉がついてくる。

でも、
今回の変化は、
そうじゃない。

何かを始める気はしない。
急に動きたくなったわけでもない。

ただ、
少し楽だ。

冬は、いきなり終わらない

冬は、
ある日突然終わるわけじゃない。

こうやって、
分からないくらいの変化を、
何度も挟みながら、
終わっていく。

今日は、
その一つ目だった。

車内は、季節の変わり目が分かりやすい

車の中にいると、
外の変化に、
少し敏感になる。

風の音。
空気の重さ。
街の匂い。

そういう小さな差が、
ちゃんと伝わってくる。

2月は、まだ終わっていない

勘違いしないように、
自分に言い聞かせる。

まだ2月だ。
冬は終わっていない。

明日はまた、
寒い夜かもしれない。

それでいい。

変化を、喜ばなくていい

この小さな変化を、
喜ぶ必要はない。

期待もしなくていい。

ただ、
気づいたことだけ、
覚えておく。

車を停めると、夜が終わる

家に戻って、
車を停める。

エンジンを切ると、
今日の夜が終わる。

冬が少し緩んだ夜。

また、冬に戻るかもしれない

明日になれば、
また寒さが戻るかもしれない。

気持ちも、
また鈍くなるかもしれない。

でも、
今日のこの感覚は、
確かにあった。

2月後半は、こうやって終わっていく

大きな区切りも、
派手な始まりもない。

ただ、
少しずつ緩みながら、
時間が進む。

平日の夜、
冬が少し緩んだと感じた瞬間の話。